欲望とは、どこからの欲求なのか?


食欲、肉欲、睡眠欲など、肉体からの欲求とされている欲望があるが、それらは本当に身体が欲している欲望なんだろうかと考えることがある。

 

前に脳と身体は別物だと書いたが、別な言い方をすれば、脳とは現象界とのつながりが強く、身体(体の細胞)は潜象界とのつながりが強いのではないかと考えている。

 

そして、人の欲望は身体からのものと、脳からのものとがある。

 

たとえば、食欲などは本当は脳からの命令、脳の欲望の場合が多いように思う。

 

人が甘い物を欲するときは、身体の細胞がエネルギーを求めている場合もあるだろうが、脳のストレス解消として求めている場合もあるのではないか?

 

その場合には、その欲望は潜象界からのものではなく、現象界の脳からの命令ということになる。

 

そして、現象界(脳)からの命令を実行した結果、潜象界(身体)に過度の負荷をかけることになる。

 

いわゆる糖分の過剰摂取ということだ。

 

人の欲望は時として身体そのものが欲するものではなく、脳が欲するものが優先することが多くみられる。

 

古来のヨガ、気功、座禅などはその脳(現象界)からの欲求を減らし、身体(潜象界)からの声を聞こうとする技術だと思っている。

 

人は潜象界からの声を聞けるようになったとき、脳の暴走、現象界からの呪縛から解き放たれて、別な世界(別次元とも言えるのかもしれない)を感じ取ることができるようになるのだと思う。

 

それがどんな芸事であれ、「道」を目指し、達人を目指した人が到達しようと修練を積む、その目的地が潜象界なのだと思う。

 

単なる潜象界からの気の情報を感知できるというレベルではなく、本当の意味で身体の声、潜象界からの声を全身で感じ取れるようになった時、人は今までとは全く別な境地に至るのだと思う。

 

それを仏陀のように真に目覚めた人が至る境地と同じものかは、わからない。

 

だが、私もそこを目指してみようかという気になっている。

 

なぜなら、そこには本当の意味での自由と不安のない世界があるように思うからだ。


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